現在:庇護の逆
未来:秩序
過去:創造
援助:理性の逆
敵対:友情
結果:意思の逆
現代ものが続いたので、今回は異世界ファンタジー縛りで挑戦。
錬金術師がもてはやされた時代からはや百年が過ぎた。今年で28になるレンは、世界第二位の経済大国ユーロの首都……からは遠く離れた辺境の町で、技術屋をしながら時代遅れの錬金術師をやっていた。
そしてある日、レンは偶然犬の石像に意思を与えること(ガーゴイル)に成功してしまう【過去:創造】。噂はあっという間に町中を駆け回り、町の者は我先に珍しく成功したレンの実験結果を見に来た。しかし、みんな最初は面白がっていたものの、やがてレンは悪魔に魂を売った魔法使いなのだという噂が流れ始めた【現在:庇護の逆】。レンの実験結果はやがて旅人を伝い外へと漏れていった。
そしてガーゴイルの軍事的な価値に目をつけた首都は辺境の町まで少数ながら軍を出動させた【未来:秩序】。軍はレンへガーゴイルを引き渡せば、国お抱えの錬金術師にしてやると持ちかけ、レンの親友もそれが賢いとレンを説得する【敵対:友情】。レンは長年の夢と短い間ではあったものの、家族同然に過ごしたガーゴイルを軍に売るという行為に激しい葛藤にさいなまれる。しかし高い知性をもつものの、まだ生まれて数ヶ月でしかない精神を持つガーゴイルを息子のように思っていた、思っていることに気がついたレンは、親友を、引いていては軍と敵対してしまう【援助:理性の逆】。だが結果軍から逃げる逃亡劇の中で、レンを庇ったガーゴイルはそのダメージにより元の、ただの石像へ戻ってしまう【結果:意思の逆】。
数年後、レンのガーゴイルを元にガーゴイル技術は確立しつつあった。レンは今、当時安易に物理的な「戦い」を決断したことを悔い、政治家となっていた。これから生まれてくるガーゴイルが、不当な扱いを受けないように新たな「戦い」の準備を進めていた。
解釈
庇護の逆:守られることの逆と取り、「迫害」としてみました。
秩序:「公権力、軍」。守られるのは主人公たちのものではなく、国民という全体の秩序。
創造:「新たな技術」としてみました。
理性の逆:「感情」としました。
友情:主人公のことを思うが故、という解釈。
意思の逆:最初は「運命」とでもしようかと思っていたのですが、お話の流れが漠然の思い浮かんだ瞬間「意思を持たなくなる」というある意味ダイレクトな解釈に。
割とガチファンタジー世界で、魔法使いは実在するという無駄な裏設定つき。ただし、類まれな才能が必要で絶対数が少なく、実在の事実は国家機密。世間ではいるともいないとも言われています。プロット中での「魔法使い」はそんな世間から生まれた揶揄。世界は(リアルの)現代と同程度発展していますが、オカルトが実在するためにどことなく中世の雰囲気を残している。
イメージでは「レン」は無精ひげとか生やしてて、青年という生き物がそのまま年を取りすぎてしまったような人柄です。へタレで凡才で根性無しです。でもそれだけに誠実な彼の成長物語、といったところでしょうか。
「ガーゴイル」は5~6歳の男の子の精神を持った、犬の石像です。天才的な頭脳を持ち、運動能力はそこいらの犬を凌駕し、体は石でできています。軍との戦いでは、あえてこの子の頭脳が物を言う戦闘を繰り広げられたら、意外に面白いかも。
意識したのは親子。ついでに俺の嫌いな悲劇もの。カードの並びから悲劇になってしました。なので、結果のキーワードのあとにエピローグみたいなのを加えて「救い」を演出してみました。彼は全てのガーゴイルの「父」になった、と。……無理ありますかね?
プロットに対する感想や解釈に無理があるだろ、などの突っ込み。期待してるのですがなかなか来ません(泣)
世間の風当たりはつらいなぁ(ちが(ry
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